Interactive Exploration of Potter Creation

Diploma Project2024.06-2025.02
Interactive Exploration of Potter Creation


本作は、陶芸において完成品だけでなく、その制作過程に潜む素材の変化に着目し、陶芸の本質的な魅力を体感できるように設計されたインタラクティブコンテンツである。

陶芸では、完成した作品の美しさや技巧に注目が集まりがちだが、粘土が器へと変化していく過程──乾燥、焼成、釉薬の作用など──には普段あまり光が当てられない。そうした背景を踏まえ、本作では、素材が変化していくプロセスに能動的に関わりながら、その面白さを発見できる体験を目指した。

体験者は、画面前に設置されたコントローラーを自由に操作することで、陶器ができあがるまでの過程を、視点を自在に切り替えながら鑑賞できる。

展示では、伝統的な「ろくろ」と、現代的な技術である「陶芸3Dプリンター」によって成形された陶器を対象に、それぞれの制作過程を7つの段階に分けて3Dスキャンし、これらをシームレスにつなげたインタラクティブアニメーションを制作した。鑑賞者の操作によって映像はリアルタイムに変化し、従来の映像視聴では得られない、より主体的で没入感のある鑑賞体験を可能にしている。