Action Painting Web
塗料を垂らして線を引く。速く動かすほど細く、途切れがちになる。ドラッグして描きます。Ctrl+Z で戻す、Ctrl+Shift+Z でやり直し。 SVG はアクション単位でグループ分けされ、用紙サイズを選んだ場合は mm 寸法つきで書き出されます。
ジャクソン・ポロックのアクションペインティングを、ブラウザ上の行為として翻訳したドローイングツール。
ポロックの絵画において決定的だったのは、筆先の巧みさではなく、キャンバスの周りを歩き回り、腕を振り、塗料を垂らすという身体の運動そのものだった。本作ではその原理をポインタの速度と方向に置き換えている。速く振れば線は細く途切れて飛沫が遠くまで散り、ゆっくり動かせば塗料は溜まって重力で垂れ始める。描き手は形を「描く」のではなく、運動の結果として現れる形を受け取ることになる。
用意した4つの道具——垂らす、振り払う、ぶちまける、噴射する——は、いずれも筆を紙に押し当てない。塗料と重力と速度に主導権を譲るための装置である。
一筆ごとに分解されたSVG
このツールで描いた絵は、画面上のラスター画像としてではなくベクターデータとして保持されている。書き出されるSVGでは、ポインタを押してから離すまでの「ひと塗り」がそれぞれ独立したグループになっており、どの道具でどの色を使ったかも属性として記録される。
そのためIllustratorで開けば、偶然生まれた一本の線だけを取り出したり、飛沫の一粒を動かしたりできる。用紙サイズを選んだ場合はmm寸法を持ったまま書き出されるので、そのまま原寸で印刷できる。
偶然性に身を委ねて描いた結果を、あとから理性的に編集できる状態で受け取る——アナログのアクションペインティングにはない、この往復こそがウェブでこれをやる意味だと考えている。
使い方
道具と色を選び、キャンバスをドラッグするだけ。マウスでもタッチでも描ける。
・ドリップ — 塗料を垂らして線を引く。速く動かすほど細くなり、ある速さを超えると途切れて飛沫になる
・しぶき — 筆を振り払って飛沫を散らす。振った向きに扇状に飛び、速いほど遠くまで届く
・バケツ — 押し続けるほど大きな塊になり、離すと下へ向かって垂れが伸びていく
・スプレー — 霧状の粒子を噴射する。同じ場所に留まると濃くなる
背景は透明も選べるので、書き出した絵をそのまま他の制作物に重ねられる。リプレイ再生で、自分がどう描いたかを最初から辿り直すこともできる。